新中学1年生の皆さん、入学おめでとうございます!

入学式からいろいろな学校行事やオリエンテーション、歓迎遠足や宿泊研修など、

学校によって様々ですが、ワクワクやドキドキが多い4月ですね。

この時期は、身体測定などの学校として行わなければいけない行事もつまっていて、お勉強自体はあまり進みません。

これから5月・6月と進むと、中学1年生の最大の山場がやってきます!

お兄さん、お姉さんをお持ちの保護者の方はご経験があられるかも知れません。

この時期の中学1年生は、『とにかく疲れやすい』のです。

学校から帰ってきたとたん、電池が切れたようになって寝ている。

4月は元気だったのに、最近ぐったりしている日が増えた。

部活から帰り、少し寝るから何時に起こしてと言うので起こしに行くが起きない。

よくあるご相談です。入学時にはあんなに元気にしていたのに、無理をさせすぎているのではないかとご不安になられるのも無理はありません。

この時期の中学1年生によくあらわれる現象です。

原因は大きく2つ。

中学1年生の5月から6月にかけて、体はまだ小学生、でも生活は中学生であること。

中学生になると科目も増えて授業時間数も多くなるが、小学生の時のように、毎日何事にも全力を出そうとすること。

もちろん、全力を出そうとすることは悪いことではないのですが、まだ自分でコントロールできないんですね。

また体が小学生のままなので、多くの科目や行事に取り組んでいくスタミナも足りていません。

そこに暑さが加わります。制服って結構暑いんですよね。

部活動の体験があって、部活動が始まると体力を使うだけでなく、先輩たちや仲間との人間関係も追加されます。

いろいろなことをやっていく中で、肉体的にも精神的にも疲れが出てくるんですね。

ぐったりしている子どもを見て、負担を減らしてあげたいと考えるのが親心です。

勉強を少し楽にしてあげようですとか、校内順位の目標を下げてあげようですとか、勉強面を軽くしてあげようとされるケースがあります。

うまくいく場合もありますが、勉強面の負担を軽くしてあげることはあまりおススメできません。

この時期を乗り切らせることが大切なのです。中学生の生活リズムに慣れたりスタミナがついてくると、やり切れるようになってきます。

やり切れるようになると、今度は少し余裕が出てきます。スキマ時間ができるんですね。

勉強を軽くしておいて、スキマ時間ができたら、また勉強を頑張るようになるか?というとなかなかそうはいきません。

スキマ時間は友達との遊びや漫画、ゲーム、動画などの時間に当てられ、勉強の優先順位が下がった状態に陥るケースが多いのです。

ある程度慣れてきた生活習慣の中に、あとから何かを追加するのは難しい。大人も同じですね。

だからこそ、勉強も頑張らせる。中学1年生最大の山場である5月・6月を乗り切らせるための策をとっていきましょう!

山場を乗り切るための方策①:夜更かしをさせない

小学生のときよりも学校から帰ってくる時間が遅くなる分、勉強が終わる時間もうしろにズレ始めます。

ここで夜遅くまでかかっているようであれば、ブレーキをかけて朝起きてからやらせた方がよいです。

あるご家庭は、お家の消灯時間を決めておられて、全員がその時間までにやるべきことをやりあげることを習慣化されていました。(このご家庭のお子さまはお二人とも九州大学に進学されました。)

夜更かし⇒⇒夜型⇒午前中の集中力が低下⇒午後からエンジンがかかりだす⇒夜に頭が冴える⇒夜更かし・・・という負の循環は「ぐったり」を加速させてしまいます。

山場を乗り切るための方策②:誘惑の元から移動させる&休憩は短く

「友達と話したあとでしよう」、「この動画を観おわったらしよう」など、後回しにしがちなのは大人も同じです。

後回しが後回しにズルズルとつながって、そのうち何をしようと思っていたのか忘れてしまうなんてこともありますよね。

このズルズル後回しを改善する方法は、「同じ場所に居ることをやめる」です。

テレビ画面の前に居るからつい観てしまう。スマホを持ってソファーに座っているからつい見てしまいやめられないんですね。

大人の場合は、台所に行って洗い物をするですとか、洗濯ものを干すですとか、家の中でも場所を移動することで解消されていきます。

子どもの場合は、塾や自習室などを活用して、家の中にある誘惑の元の前から移動するように習慣づけしていくことです。

学校から直接塾へ行ったり、軽食を摂ってから行ったりとタイミングは様々ですが、帰宅後の休憩が長くなるとおしりに根が生えてしまいます。

きつくてもダラダラ休憩にならないように、やり切る生活をさせることが大切です。

山場を乗り切るための方策③:スマホは絶対に寝室にもっていかせない

中1になってスマホデビューされた方も多いのではないでしょうか。

中1に限らず、小中高生にとってスマホは諸刃の刃。面白い動画や通話型ゲームなど、はまってしまうとなかなか抜けられません。

SNSも使い方を考えないと、対人関係に余計な気を遣わなければいけなくなることもあります。

絶対に寝る場所では使わせずに、寝る時は預かることが大切だと思います。

朝のアラーム用で・・・の場合は、別に目覚まし時計を買ってあげてください。

特に使い始めの時には刺激が多くておもしろいのでハマりやすいんですね。

スマホがらみの話題で頭がいっぱいになっていくことも避けなければいけません。

初めが肝心。家庭内でのルールをしっかりと決めておきましょう。

 

今回は中学1年生の最大の山場と言える5月から6月にかけてのご提案でした。

「キツイ」ということは「頑張っている」ことです。それを認めて、励まして乗り越えさせてください。

決して緩めないことが大切です。

いろいろな局面を乗り越えて強くなっていく子どもたちの姿には、いつも勇気をもらいます。

壁にぶつかったときが成長のチャンス。いろいろとご相談ください。