新学期が始まり、新しいクラスや新しい先生とのワクワク・ドキドキがあった4月。
4月後半から5月にかけてのこの時期、保護者目線ではいろいろな心配や不安が出てきます。
楽しいことに振り回されて、落ち着いて勉強している様子が見られない
新しい友達なかまができて、遅くまで遊んでいるようだ
受験生になったという自覚が感じられない
などなど、保護者さまより毎年この時期に多くのご相談をいただいてきました。
ほとんどの場合、子ども本人はあまり自覚がない場合が多いですね。
それはそのはず、大人と子どもとでは『時間的な視野の広さ』が違います。
私たち大人は、『受験まであと1年しかない~!』と焦りますが、本人たちはピンときていないことが多いです。
(ホントはピンときてもらわないと困るんですけどねぇ・・・)
ただ、保護者の方のご心配は正解です。
4月から6月にかけてをどのように過ごしたか・過ごさせたかは、それからの生活の仕方に大きく影響します。
『二極化していく分岐点だ』と、捉えても過言ではないと思います。
この時期に取り組むべきなのは、勉強のペースを作ることだとよく言われますね。
勉強の計画表を作って始めたものの、1週間しか続かなかったというのはよくあるお話しです。
小中学生の高学年になってくると、自分の学習のペースに慣れてきています。
そして、そのペースは何らかの刺激がない限り、だんだんと遅くなっていくものなのです。
遅いペースに慣れてしまった頭と体のままでは、新しい計画を立ててもムリがくるから続かないんですね。
では、しっかりとした勉強のペースを作るためにはどんなことに取り組んだらよいのか?
それは、スピード学習とロング学習、そして役割を持たせるです。
一貫校は学校の宿題が多いところもありますが、公立の小中学校の宿題は1日に30分~1時間程度のところが多いです。
(例)保護者:「学校の宿題、終わったの~?」 子ども:「終わったよ~。1ページ漢字書いたら終わりだから~。」
極端な例ですが、子ども自体は宿題が終わったから遊んでいいと解釈して『勉強したつもり』になりますね。
だから本人たちは、「勉強してない」と怒られてもあまり自覚がないんですね。
ここに「反抗期」や「お年頃」が重なると、家庭内が険悪なムードになりがちですが、ここで手を緩めてはいけません。
おススメを3つご紹介します。
学習のペースを作る方法1:スピードを上げなければいけない環境をつくってあげる
例えば、「夕食のお買い物には必ず連れていくから、それまでに終わらせといてね。」であったり、
習い事のスケジュールを一緒に見ながら、スキマ時間に宿題をすることを考えさせるなどです。
(宿題の締め切り前にスピードを上げるのとは違います)
つまり、あえて忙しくしてあげることです。早く勉強することに頭と体とを慣れさせていくんですね。
学習のペースを作る方法2:ロング学習=長時間学習の日を入れる
初めは週に1日からでも構いません。塾や学校を利用して、いつもよりも長く勉強に取り組む日を設けましょう。
これまでの日ごろの学習に、落ち着いて集中して取り組んできたかどうかがすぐに表れます。
つまり、自分では気付いていない「学習ペースの低下」があるんですね。
初めは少しだけ長く、まずは週に1~3日、ロング学習の日を作って、送り迎えも協力してあげてください。
受験生になると、長く学習する日が続いていきますが、そのスタミナ作りにも効果的です。
学習のペースを作る方法3:役割を担わせる
「今の勉強や部活で手一杯なのに役割なんてしたら倒れる~」という声が聞こえそうですね。
いやいや、人間はそんなに弱くはありません。初めはきつくても、やりきろうとすることが自分の力になっていきます。
学校の役割(生徒会や学級委員、係活動)や、部活内での役割には積極的に挑戦させた方がよいです。
お家の中での役割でもいいですね。役割は責任感を育むだけでなく、自分のことと周りのこととを考えながら、
自分のやるべきことは何かを意識することにつながります。
ただ、部活や役割にばかり一生懸命になって、学習面に力が入っていない状態になるのはいけません。
「きついけどやり切る」その気持ちを持っていることを称えて励ましてあげてください。
今回は、この時期によくいただくご相談から、学習に関するおススメをご紹介しました。
これ以外にも、様々な悩みや不安があると思います。
能開は、受験・進学・実力アップのために、勉強の仕方から教えていきます。
ご相談があられるときはご遠慮なくご相談ください。一助となれれば幸いです。