福岡県公立高校の入試は、推薦・特色化選抜が終了し一般入試へ
福岡県の公立高校では、1/30・31に推薦選抜と特色化選抜が行われ、2/5に選考結果(内定)の通知がありました。
定員から内定者数を引いた人数が一般入試の対象となり、2/17に入学願書が締め切られ志願状況が発表されました。
さらに志願状況を見て志願先の変更を行う期間を経て、2/21に志願者数が確定しました。
このページでは、三池高校、ありあけ新世高校、三池工業高校の特色化選抜と一般入試志願者数を見ていきましょう。

福岡県庁のホームページで公開されている『令和7年度公立高等学校一般入試志願状況』を元にしています。
ただ、公開されている志願者状況の志願者数には特色化選抜内定者が含まれていますので注意が必要です。
上の表は、入学定員から内定者数を引いた一般入試定員に対して、志願者数が何倍いるかを倍率として算出しています。
特色化選抜の内定者数は昨年とほぼ同じでした。志願者数が若干減少しました。
■昨年の内定者数 ・三池高校:136 ・ありあけ新世高校:132 ・三池工業高校:(メカ)56 (エネ)37 (社会)35
特色化選抜には通知表の内定基準があります
特色化選抜は、それぞれの高校が特色にふさわしい個性を有する生徒の入学を促進するために行われます。
選考は、内定基準を満たしている生徒に対して、各高校で行われるグループ面接の結果と調査書の内容をもとに行われます。
三池高校、ありあけ新世高校、三池工業高校の内定基準を簡単にまとめたものが以下の表です。

例えば三池高校の場合、3年生の9教科の通知表合計平均が34以上であれば「A項」で出願できます。少し足りなくて32以上であれば、部活動や生徒会などでの活動をアピールする「B項」での出願となります。
【通知表の9教科】とは、英数国理社の5教科と美術音楽技術家庭科保健体育の4教科です。
全部5であれば→5×9=45 全部4であれば→4×9=36 全部3であれば→3×9=27 となりますね。
【通知表合計平均】とは、3年生の4月から12月までの通知表を平均しますよということです。3学期制の学校の場合は(1学期の通知表+2学期の通知表)÷2で計算します。2学期制の学校の場合は前期の通知表に12月までの成績を加味して計算されます。いづれも、12月前後に各中学校で行われる三者面談の場で教えてもらえることが多いです。
内定基準は3年生の通知表を見ますので、これから受験生として目指す場合はどの教科をどのようにして上げていくかを考えて取り組みましょう。ただ注意してほしいのは通知表2がいきなり5になることはほぼないということです。定期テストの点数だけではなく、提出物や授業への参加姿勢などを総合的に観てつけられるのが通知表ですので、中1や中2のうちから積み上げていく努力の姿勢を忘れないようにしましょう。
特色化選抜も推薦選抜も内定後が大切 特に三池高校はクラス分けテストあり
特色化選抜と推薦選抜の日程が今年度から同一日程となり、2月5日にそれぞれの内定の発表がありました。惜しくも内定にもれた受験生の皆さんは、3月5日の一般入試に向けて一生懸命に努力をして入試を突破してきます。
福岡県の公立高校は3月17日に合格発表があり、内定している受験生の受験番号と一般入試受験者の受験番号とが一緒にWeb上で発表されます。内定をもらっていた受験生の皆さんは、ここで「合格」となります。
その後入学予定者の招集と説明会があり、多くの高校で『新入生テスト』が行われます。推薦や特色化、一般入試からの入学者全員に対して同じ問題でテストを行い、クラス編成の際のもとになります。特に三池高校は、このテストで高1のクラス分けが行われますので注意が必要です。三池高校では例年、このテストの上位者から2つのSクラスがつくられます。内容は中学校の内容全般ですので、苦手分野を中心に復習をしっかりと行っておきましょう。
入学までの過ごし方で高校での成績は大逆転する!
受験や進学が、希望していた結果であっても第二希望の結果であっても、自分の力で手に入れた進路に自信をもって進みましょう。
高校は夢を叶えるためにいくところ もう一度ゼロからのスタート という意識が大切です。
入学までの期間は、内定などの場合約2か月間ありますね。高校での学習は小中学校の内容を土台としてさらに深く広くなります。
英語であれば単語数が一気に増えたり、数学や理科では全く新しい単元も登場します。中学までの基礎は必要ですが得意不得意が変わってくることが多いです。そういう意味では中学校までの成績はあまり関係がないと言ってよいでしょう。頑張り方しだいで高校での成績は大きく変わります。
そのためにはスタートダッシュが肝心ですね。特に内定や専願合格のあとの過ごし方が重要です。良い例〇◎と良くない例△×とをみていきましょう。
入学までの過ごし方の例をいくつか挙げてみます。どれにあてはまるか考えてみてください。
A 内定をもらって進学先が決まったと言って、のんびりして遊びまわっている・・・×(せっかく今まで頑張ってきたのがもったいない。どんどん抜けていきますよ)
B 受験勉強をしなくてよくなったと言って、ゲームとスマホにはまっている・・・×(生活の乱れから学習の体力が低下して、高校生活についていけないかも)
C いままでがまんしてきたからと言っておしゃれに目覚め、見た目が日に日に派手になっていく・・・△(ん~、春休みまでにしてね。ほどほどにね)
D 受験勉強で控えていた趣味や運動の時間が増え、何やらいろいろと活動している・・・△〇(入学に備える目的であれば大丈夫ですが、本業を忘れずにね)
E 受験勉強で挑戦できなかった英検の勉強やリスニング対策を行っている・・・〇(いいですね~。今のうちに距離を詰めておくことは大切です)
F 新入生テストに向けて、苦手だった単元のワークをもう一度やっている・・・〇◎(新入生テストは英数国です。苦手を1つでも減らして入学しましょう!)
G 中学校の授業の最後のテーマが進んでいないので、そこを勉強している・・・◎(特に数学の三平方は高校理科ですぐに使います。習っていないひとは必ずやって!)
H 高校数学の展開や因数分解を予習している・・・◎(いいですね!高校の授業は待ってくれませんから、先に進んでおかないと分からないのオンパレードになります)
I 高校1年生の英数を入学までに終わらせるつもりで勉強をスタートしている・・・◎◎◎(すばらしい!高校内容を予習することで学校の授業が復習になる好循環に入れますね!)
いかがでしたか?これ以外にもあると思いますが、共通することは【勉強の姿勢と習慣を崩さないこと】と【可能なかぎり先に進んでおくこと】です。
同じ中学校の中でも、進学先が決まったお友達どうしでついつい遊び中心になりがちな時期です。何のために高校に行かせるのか、行かせてもらうのかを、もう一度考えて過ごしましょう。
中には『進学先が決まったんだから、もう勉強したくない』と感じる時もあるでしょう。そんな人にアドバイス。
大人になって世の中に出ると、【やりたくなくてもやらないといけないこと】がたくさん出てきます。やりたいことだけやって、やりたくないことはやらないという甘えは通用しません。今回の受験勉強のように、【いつかはやらなければいけかったこと】。だったら早めにやった方がいいに決まっていますよね。何事も先手必勝の意識で取り組んでいくとあとから余裕が生まれて、いろんな楽しいこと、面白いことが飛び込んでくるものです。
さぁ、スタートダッシュに向けて走りだしていきましょう!
